お盆明けから雨の日が続き、なかなか墓石建立工事を進められませんでした。髙木石材では、石と石を固定するために耐震接着剤を使用しています。接着面が雨でぬれていると、本来の接着力を発揮できない可能性があるため、雨天時には墓石の組み立てを行いません。
ようやく一日晴れる予報となったため、朝から道具と石材を積み込み、瑞穂市穂積霊園へ向かいました。この記事では、茨城県産稲田石の外柵基礎石と御影石納骨室の上に、純国産大島石のお墓を建立するまでの工程を、写真とともに紹介します。
瑞穂市穂積霊園で純国産大島石のお墓を建立しました

前回までの工事で、茨城県産稲田石を使った外柵基礎石と、一枚石で作った御影石納骨室を施工しました。今回は、その上に四ツ石を据え付け、純国産大島石の墓石を建立します。
基礎工事から完成までの流れを確認していただくと、完成後には見えなくなる地盤・納骨室・石材の固定方法まで分かります。
1回目の工事|地盤を強化する基礎工事

2回目の工事|稲田石の外柵基礎石と納骨室の施工

墓石を購入するときに確認したい施工のポイント
- 墓地の地盤に合った基礎工事が行われているか
- 納骨室の構造や水はけ、換気が考えられているか
- 墓石の石種・産地・加工地が明確になっているか
- 石と石の接着面に地震対策施工が行われているか
- 接着剤だけでなく、必要な部分が金具で連結されているか
- 文字や図柄を彫る前に、見本を確認できるか
- 完成後に施工写真や保証書を受け取れるか
墓石は完成すると、基礎部分や石と石の接着面が見えなくなります。完成写真や価格だけでなく、どのような工程で施工されているかを確認することも、墓石店選びの大切なポイントです。
工場で四ツ石を事前に接着します

四ツ石は、墓地へ運ぶ前に自社工場で組み合わせて接着します。工場で事前に接着することにより、現場で組むだけでは施工しにくい底面にも目地を入れられます。
接着部分へ水が入りにくいように仕上げることで、接着剤の劣化をできるだけ抑え、長く安定した状態を保てるように施工します。
瑞穂市穂積霊園で四ツ石を据え付けます

工場で一体になるように接着した四ツ石は、人の手だけでは安全に運べない重さになります。そのため、三又クレーンを使用して慎重に据え付けます。

一枚石の御影石納骨室の上に、免震シリコンと耐震接着剤を使用した地震対策施工を行い、その上へ四ツ石を据え付けました。

四ツ石の位置と水平を確認してから、周囲の目地を仕上げます。これで、墓石を支える四ツ石の据え付け工事が完了しました。
お客様の思いを形にする墓石の文字彫刻
墓石の建立工事と並行して、自社工場で文字や図柄の彫刻を進めます。今回はお客様のご希望により、亡くなられたお父様が履いていた大切な靴を墓石に彫刻しました。

お客様からお預かりした、お父様が履いていた靴の写真です。この写真を、そのまま彫るのではなく、石に彫刻できる図柄へ加工していきます。
靴の写真から白黒の原案を作ります

最初に、カラー写真を白黒に変換して彫刻データの原案を作ります。靴の形や特徴が分かるように、必要な線を残しながら調整します。
サンドブラストで彫刻できるデータに仕上げます

白黒の原案をもとに、サンドブラストで彫刻できるデータへ仕上げます。細すぎる線や細かな模様は石にきれいに彫れないことがあるため、完成時の見え方を考えながら一つずつ調整します。
完成した彫刻データは、必ずお客様に確認していただきます。図柄や配置にご了承をいただいてから、石へ彫るための見本を作成します。
試し彫りの見本を作って確認します

実際の石へ試し彫りを行い、線の太さ・彫りの深さ・全体の見え方を確認します。お客様にも見本をご覧いただき、仕上がりにご了承をいただいてから墓石本体へ彫刻します。
お父様の靴を墓石に彫刻しました

純国産大島石の墓石に彫刻した、お父様の靴です。靴の形や特徴が伝わり、墓石全体にも自然に収まりました。
髙木石材では、一般的な文字や家紋だけでなく、花・趣味の道具・思い出の品など、お客様の思いを表す図柄の彫刻にも対応しています。写真の内容によって彫刻できる形は異なるため、原案と見本を確認していただきながら進めます。
小型クレーンで純国産大島石の墓石を組みます

文字彫刻が完了した純国産大島石の墓石を、瑞穂市穂積霊園で組み立てます。この台石は約200kgあるため、小型クレーンを使用して慎重に四ツ石の上へ据え付けます。
周囲の墓石や石材を傷つけないように確認しながら、所定の位置へ下ろして水平と向きを調整します。
四ツ石と台石をステンレス金具で連結します


四ツ石は御影石納骨室の一部を兼ねているため、台石と接する面積が限られます。そのため髙木石材では、耐震接着剤による固定に加えて、四ツ石と台石をステンレス金具で連結します。金具はトルクレンチを使って締め付ける力を管理し、安定した固定ができるように施工しています。
墓石を購入するときは、使用している耐震部品の名称だけでなく、「どの石とどの石を、どのような方法で固定しているか」まで確認することをおすすめします。
免震シリコンと耐震接着剤で地震対策施工を行います

石と石の接着面には、免震シリコンと耐震接着剤を使用します。接着剤は十分な高さと量を確保し、墓石を支える接着層ができるように施工します。
接着剤は、たくさん塗ればよいというものではありません。石の大きさ・接着面・部材の位置を確認し、必要な場所へ適切に施工することが重要です。

石と石の間の目地にも耐震接着剤を使用します。雨水が接着面へ入りにくいように、目地の隙間を確認しながら丁寧に仕上げました。
瑞穂市穂積霊園で純国産大島石のお墓が完成しました

日本の職人が丹精込めて加工した、純国産大島石のお墓が完成しました。外柵基礎石には茨城県産稲田石を使用し、自社工場で加工しています。墓石から外柵基礎石まで、日本の石を日本の職人が加工した純国産のお墓です。
天目取りで石目をそろえた大島石
今回使用した大島石は、原石の石目の方向を確認して加工する「天目取り」で製作しています。原石の縦目に合わせて石を取り、墓石の正面や側面に現れる石目が自然につながるように加工しました。
大島石を選ぶときは、石種名だけでなく、原石の状態・石目・加工方法・加工地まで確認すると、墓石の違いを比較しやすくなります。
御影石納骨室に換気システムを設置
御影石納骨室には、特許取得の換気システムを取り付けています。納骨室内の空気を循環させて湿気を外へ逃がし、納骨室内を乾燥しやすい状態にすることで、カビや菌の発生を抑えます。


蓮の花と、お父様の思い出の靴もきれいに収まりました。ご家族の思いを形にしながら、完成後には見えなくなる基礎工事・納骨室・金具・接着面まで、一つずつ確認して施工しています。
今回の墓石建立工事の内容
- 施工場所:岐阜県瑞穂市・穂積霊園
- 墓石:愛媛県産大島石・国内加工
- 外柵基礎石:茨城県産稲田石・自社加工
- 納骨室:一枚石の御影石納骨室
- 地震対策:免震シリコン・耐震接着剤・ステンレス金具による連結
- 彫刻:文字・蓮・お父様が履いていた靴
- 納骨室の対策:換気システムを設置
岐阜で墓石の建立を検討されている方へ
墓石を購入するときは、完成したお墓の見た目や価格だけでなく、石の産地・加工地・基礎工事・納骨室・地震対策・文字彫刻・完成後の保証まで含めて比較することが大切です。
髙木石材では、墓地の現地確認から墓石の設計、石選び、文字彫刻、基礎工事、地震対策施工、建立後の点検まで、一つずつ分かりやすくご説明しています。まだ墓石の形や石種が決まっていない段階でもご相談いただけます。
岐阜で墓石を建立・建て替えするときの流れ、墓石の価格を左右する条件、石の選び方、地震対策、完成後の保証については、次のページで詳しく解説しています。


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